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一般検血・CRP


 

 

  •  一般検血

0〜3歳では白血球数の正常上限が13000位までになります。白血球数はさまざまな病態で変化します。感染症に限っていえば一般的に白血球は増加します。細菌感染のほうがウイルス感染より白血球の増加が目立つことが多く、CRPも細菌感染のほうがより高値になります。しかし、アデノウイルス感染などの一部のウイルス感染症では細菌感染を思わせるような白血球の増加やCRP高値を示すことがあります。いっぽう、感染症でも白血球が増加しない場合や減少ぎみになる場合があります(インフルエンザ、はしか、風疹、突発性発疹症などのウイルス感染、マイコプラズマ感染症、腸チフスなどの細菌感染)。

また、白血球分画では、感染初期に顆粒球と単球が増加します。その後、細菌感染ではそのまま顆粒球優位ですが、ウイルス感染ではリンパ球が優位になります。例外として百日咳や結核などの細菌感染ではリンパ球優位になります。感染の回復期になるとウイルス感染だけでなく細菌感染でもリンパ球優位になります。また、回復期には血小板が増加傾向になることがあります。

 

白血球数

赤血球数

血色素

ヘマトクリット

血小板数

 

 

 

 

 

/μl

×10/μl

g/dl

×10⁴/μl

500010000

450550

1115

3545

1335

 

血液像(白血球分画)

リンパ球

単球

% 

顆粒球系

 

 

 

  •  C反応性蛋白 [ CRP ]

 C反応性蛋白は感染症や炎症性疾患などのため体内組織の細胞壊死があるとき、数時間で血中に出現してくるたんぱく質です。そして炎症が修復過程に進むまで検出されるので、炎症のマーカー(指標)となります。また、炎症の程度ともよく関連して変化しますので、病状を把握するための検査としても非常に有用です。CRPは、性別、食事、運動などの影響をほとんどうけません。

 

CRP定量値

mg/dl

定性にすると

 

ラテックス凝集比濁法

定量

0.00.10

0.110.59

0.601.52

1.533.74

3.757.16

7.1711.6

11.720.0

20.1以上

毛細管法

定性

±

1

2

3

4

5

6

  正常では0.1mg/dl以下です。
 1.0mg/dl未満の場合:ウイルス感染の可能性が高い 。

 1.05.0mg/dlの場合:ウイルスの場合も細菌の場合もあります。
 5.0mg/dl以上の場合:細菌感染の可能性が高い。
 CRPを調べることによって病原体の種類(細菌か?ウイルスか?)が おおまかに推測できます。

 感染が強い場合にはCRPの値が高くなることが多い。