脱水症の予防や、軽症で経口摂取が可能な場合の治療では、電解質を含んだ水分(スポーツドリンクや経口補液飲料=アクアライト、OS-1など)を飲ませます。スポーツドリンクは、ナトリウム濃度が低いため、特に乳幼児の下痢などに伴う脱水時にこれを与えると、低ナトリウム血症から水中毒を惹起する危険性があるので注意が必要です。乳幼児の嘔吐・下痢には経口補液飲料がよいでしょう。味噌汁などは血液とほぼ塩分濃度同一のため、発汗による塩分減少を補うには便利です。夏バテなどは電解質不足で起こることも多く、食塩補給にスープ類、カリウムの補給には果物などを利用することでコントロールできます。
脱水が重度の場合や、全身状態が悪く経口摂取ができない場合や、下痢などで塩分の喪失があり、急速な治療が必要な場合には輸液を行います。